「仕事やプライベートで英語を使うことになったけど、どうすれば英語ができるようになるか分からない。。」
「勉強に使える時間が限られているため、効率よく英語を勉強したい。。」
英語の勉強をするにあたって、このようなことで悩んでいませんか?
私自身も英語の勉強を始めた当初は英語の勉強方法が分からずとても苦労しました。
そんな筆者が色々な英語勉強法を試した結果、以下の3ステップを繰り返すことが最も効率的な英語勉強法だと考えています。
- 単語や文法をインプットする
- 英会話でアウトプットする
- 英会話で出た課題を改善する
筆者の簡単な自己紹介ですが、現在外資系企業でシステムエンジニアとして働いています。
留学経験もなく元々英語は苦手でしたが、上記の勉強法を実践した結果、TOEICは905点、外国人と英語での業務が行える英語力を身に着けることができました。
この記事では英語ができるようになるために必要な勉強内容とその理由について詳しく解説します。
この記事の勉強法を実践すれば、効率的にあなたの目標に必要な英語力を身に着けることができます。
自分に必要な英語力を把握する

あなたは自分に必要な英語力が具体的にどのようなものか説明できますか?
勉強を効率的に進めるためには、目標設定がとても大切です。この章では効率的な英語勉強をするために、どのように英語力に関する目標を設定するかについて考えていきます。
多くの人がなんとなく「英語ができるようになりたい」と思って英語の勉強をすると思いますが、そもそも「英語ができる」とはどういう意味かを定義したいと思います。
私が考える「英語ができる」とは、英語を構成している以下4技能が「目的に合わせたレベルに到達している」ということです。
リーディング力:英文を読んで理解する力
リスニング力:英文を聞いて理解する力
ライティング力:英文を書いて伝える力
スピーキング力:英文を話して伝える力
例えば「外国人と英語で業務をする」ことが目的の人は、「英語をできる」ようにするために各要素を以下のレベルに到達させる必要があります。
リーディング力
メール文章や英語資料を正確に理解できるレベル
リスニング力
外国人との英語ミーティングで相手の話した内容を正確に理解できるレベル
ライティング力
仕事のメールや資料を英語で滞りなく作成できるレベル
スピーキング
英語のミーティングで伝えたい情報を正確に伝えることができるレベル
もしくは「TOEICで900点を取得する」ことが目的の人は、「英語をできる」ようにするために各要素を以下のレベルに到達させる必要があります。
リーディング力
TOEICの読解問題を試験時間内に正確に理解し、450点以上を取得できるレベル
リスニング力
TOEICの聞き取り問題を試験時間内に正確に理解し、450点以上を取得できるレベル
ライティング力
試験にライティングがないため不要
スピーキング
試験にスピーキングがないため不要
ここから分かるように、目的によって必要な英語力は変わるので、自分の目的のためにはどのような英語力が必要なのかをまず把握してみましょう!
英語を使う目的から逆算した時に必要な英語力こそがあなたの目標です。次章ではその目標を達成するためにどのように英語力を伸ばしていくかを解説します。
英語力の伸ばし方

前章で自分に必要な英語力は具体的になったと思います。
この章では、リーディング力、リスニング力、ライティング力、スピーキング力とはそもそも何なのかを考察したうえで、それぞれの伸ばし方について理解していきましょう!
まず以下が英語の各要素をどのように頭の中で処理しているかを表した図です。




図から分かる通り、英語でのコミュニケーションは、英文を頭の中で作り、音や文字に変換して伝えるという2段構造になっています。
つまり音や文字に変換される前の英文自体の意味を理解することが必要不可欠なのです。
I:私は
have:持っている
a pen:一つのペン
⇒I have a pen「私はペンを持っています。」
「I have a pen」という英文があった時に、①各単語の意味を知っていること、②各単語を繋げた英文の意味を文法ルールを元に正しく理解すること、この2つができる必要があります
また、英文をある程度理解できていたとしても、英文⇒音や文字への変換が正確に素早くできなければ実戦での英語コミュニケーションはできません。
「I have a pen」⇒♪I have a pen♪
♪I have a pen♪⇒「I have a pen」
上記の変換を頭の中で素早く正確に行う必要がある。文字であれば理解できる内容も、ネイティブとの会話では一部の音が聞き取れず、内容が理解できないことがよくあります
ここまでをまとめると、英語力を伸ばすには以下の2つの力をそれぞれ上達させる必要があるということです。
- 英文を理解する/作る力
- 英文を聞き取る/言葉にする力
ここまで書いた内容で英語コミュニケーションのメカニズムがわかったと思います。このメカニズムさえ理解すれば、どのように勉強すれば効率的かがわかります。
効率的な英語勉強法

この章ではこの記事の主題である効率的な英語勉強法について、筆者の経験も踏まえて具体的に解説します!
結論から書くと、この記事冒頭にある通り、以下の3ステップを繰り返すことが最も効率的な英語勉強法だと考えています。
- 単語や文法をインプットする
- 英会話でアウトプットする
- 英会話で出た課題を改善する
3ステップに関する理由は以下の通りです。
①英語や文法をインプットする
前章で説明した通り、英語力を伸ばすには以下の2つの力をそれぞれ上達させる必要があります。
- 英文を理解する/作る力
- 英文を聞き取る/言葉にする力
そのうち1つめの「英文を理解する/作る力」を上達させるために必要なのが単語と文法のインプットです。
英文は英単語が文法(ルール)に従って並んでいるものです。そのため「どれだけ単語を知っているか」「どれだけ正確に文法を理解できているか」の2つが英文を理解できるか否かに直結します。
では、どのように単語・文法をインプットしていけばよいかについて、あなたに必要な勉強範囲と、効率的な勉強方法という2つのポイントにわけて説明します。
単語の勉強範囲
まず単語に関してですが、以下に記載している通り、目標とするレベルによって必要になる単語数が異なってきます。
レベル別:必要な単語数
ビジネス英会話レベル(1,500語)
「外国語教育の抜本的強化のイメージ」(文部科学省)、BBCニュース、レアジョブ
日常英会話レベル(3,000~4,000語)
中学・高校レベル(4,000~5,000語)
TOEIC900点レベル(10,000語以上)
ネイティブレベル(15,000~20,000語以上)
ビジネス英会話や日常英会話のレベルを目指すのであれば、中学・高校の範囲で習う単語を中心に勉強し、プラスαでビジネスや日常で自分が特に使う分野の単語を補足するのが良いでしょう。
TOEIC900点やよりネイティブに近いレベルの英語力を目指す場合は、中学・高校レベルの単語はもちろん、より広範囲の単語を習得していく必要があります。
単語の勉強方法
単語の勉強法は色々ありますが、筆者は単語帳を計3周程することを目標に勉強するのが一番効率が良いと考えています。
- 自分の目的/レベルに合った単語帳を購入する
- まず全体の5割程度を覚えることを目標に、スピード重視で単語帳を1周する
- 1周目に覚えた単語を定着させつつ、残りの5割を覚えることを目標に、単語帳をもう1周する
- 今まで覚えた単語を定着させることを目標に、単語帳をもう1周する
まず単語帳を使用する理由はシンプルで、単語帳は単語を効率的に覚えるために考え抜かれて作られているからです。
例えば映画や洋書を使って単語学習をする場合、1本/1冊の中に自分にとって必要な単語はそれほど含まれていないでしょう。
また必要な単語があったとしても、その単語をどのように使うのか、発音するのか、他の意味があるのかなどを1個1個自分で調べながら勉強を進める必要があります。おそらく10個の単語を習得するのに、最低でも2~3時間はかかってしまうでしょう。
一方単語帳は、自分の目的/レベルに合ったものを選ぶことができ、各単語の発音、使用方法などが一目で分かるようになっているので、最も効率的に単語を習得することができます。
次に計3周する理由ですが、これは人間の脳は1回で物事を覚えることが苦手であり、日常で使用しない情報は短期記憶としてすぐに削除してしまう仕組みになっているからです。
単語帳を1周するだけでは情報は短期記憶のままですが、2~3周と繰り返すことで、脳が必要な情報だと認識し、長期記憶として頭に定着させることができます。
この脳の仕組みを利用して、できるだけ短期間で3周することを意識して計画を立ててみてください。
文法の勉強範囲
文法に関しても、目的によって必要な勉強範囲が異なります。基本的なビジネス英会話や日常英会話であれば中学レベルの文法をマスターしていれば問題ありません。
TOEIC900点やよりネイティブに近いレベルの英語力を目指す場合は、中学レベルでは含まれない仮定法の表現などについても理解していく必要があるため、高校レベルまでの英文法をマスターしていくことが必要です。
文法の勉強方法
文法の勉強法についても色々ありますが、筆者は単語同様、文法書を計3周程を目標に勉強するのが一番効率が良いと思っています。
- 自分の目的/レベルに合った文法書を購入する
- まず全体の5割程度を覚えることを目標に、スピード重視で文法書を1周する
- 1周目に覚えた文法を定着させつつ、残りの5割を覚えることを目標に、文法書をもう1周する
- 今まで覚えた文法を定着させることを目標に、文法書をもう1周する
文法書を使用する理由や、計3周する理由は単語の勉強同様です。脳の仕組みを利用して、自分に必要や文法範囲を短期間で覚えてしまいましょう。
単語や文法の勉強計画
ここまで単語や文法の勉強方法について書いてきましたが、最後に勉強計画の立て方についても解説しようと思います。
先ほど単語帳と文法書を3周するのが良いと書きましたが、社会人の方は「日中仕事をしているのに、3周もするなんて絶対無理!」と思ったと思います。
あくまで十分な時間があるのであれば単語帳・文法書を3周するのが理想ですが、使える時間が限られている場合は、以下のポイントを押さえて自分にあった計画を立ててみてください。
- 文法⇒単語の順で勉強する
- 文法書、単語帳はそれぞれ最低1周する。2周以上する時間が取れない場合は、英会話で分からない表現があった時にピンポイントで勉強する。
一つ目のポイントについてですが、文法の勉強は対象範囲が狭いのに対して、単語の勉強は範囲が広く時間がかかるため、まずは文法から勉強するのがおすすめです。
単語は知らなかった場合、他の単語に置き換えて表現することが可能ですが、文法は単語を並べるルールなので、他のものに置き換えることができません。
文法は英語力という高層ビルを建てるための土台、単語はビルの鉄骨です。高層ビルを建てるのであれば、まず土台を固めてから、1段ずつ鉄骨を組んでいくのが効率的なのがイメージできると思います。
短い時間で文法という土台を固めて、そこから時間のかかる単語の勉強をすることで、効率的に勉強を進めていきましょう!
二つ目のポイントについてですが、まず1周することで大まかに文法と単語がどのように文法書・単語帳に含まれているかが分かります。
そのイメージがあれば、英会話などでうまく表現できない部分があった時に、「文法書のあの辺にこの表現が書いてあったな~」「単語帳のこの辺に使えそうな単語があったな~」などクイックに問題点を調べることができ、効率的に学習を進めていけます。
なので、時間が十分に取れない場合は、ひとまず文法書・単語帳を1周ずつして、あとは英会話で問題が出たときにピンポイントで改善していくことが一番効率が良いと思います。
以上が、単語や文法の効率的な勉強方法です。中学・高校レベルの文法を文法書で復習したうえで、単語帳を使って1日何個かを決めて単語を覚えていくのがいいと思います。
私自身もこの勉強法を実施し、メキメキと英語力がついていくのを感じました。覚えた単語を英会話の中で使うのが楽しいので、モチベーションを保って勉強できると思います。
②英会話でアウトプットする
繰り返しになりますが、英語力を伸ばすには以下の2つの力をそれぞれ上達させる必要があります。
- 英文を理解する/作る力
- 英文を聞き取る/言葉にする力
そのうち2つめの「英文を聞き取る/言葉にする力」を上達させるために必要なのが英会話でのアウトプットです。
頭の中で英文を作れても、実際に英文を話す・聞くことをしなければ、一生英語を使えるようにはなりません。
特に日本人は義務教育である程度英文を読み書きできる人が多いですが、話す聞くという経験は外国人に比べ圧倒的に不足しています。
繰り返し英語をアウトプットすることで、素早く正確に英文を聞き取る/言葉にすることができるようになり、英語を実際に使えるようになります。
英会話でおさえるべきポイントと、効率的な勉強方法は以下の通りです。
英会話のポイント
英会話をするうえで以下のポイントを押さえることで、効率的に「英文を聞き取る/言葉にする力」を上達させることができると考えています。
- 定期的かつ頻繁に英会話の時間を確保する
- 自分の目的に合ったテーマについて話す
- 新しく覚えた単語や文法を英会話の中で使用する
一つ目のポイントについてですが、英語力の上達はアウトプットをどれだけしたかにかかっているからです。どれだけ、文法や単語をインプットしても、それをアウトプットしなければ、実際に英語を使えるようにはなりません。
理想は毎日、少なくとも週1回は英会話の時間を確保することができれば、インプットとアウトプットのサイクルを滞りなく回すことができ、着実に英語力を伸ばしていけると思います。
二つ目のポイントについてですが、自分の目標の英語力を手に入れるためには、どれだけ自分の目的に合ったテーマについて英語を使ったかが大切です。
例えば銀行で働いている人が「海外のお客さんと英語で取引をできるようになりたい」という目標を持っていた場合、英会話で最近見た映画について会話していたら、いつまでたっても英語で取引をできるようになりません。
英会話では自分の目標に直結するテーマについて話すようにして、自分にとって必要な表現をどんどん学んでいきましょう。
三つ目のポイントについてですが、自分の目標に直結するテーマについて話していても、すでに知っている表現ばかりを使っていたら、英語力は上達していきません。
新しく覚えた単語や文法を英会話の中で使用することで、自分の語彙力や扱える表現を増やすことができ、英語力を向上させることができます。
ぜひ失敗をおそれず、新しい表現をどんどん使っていきましょう!
英会話の効率的な勉強法
英会話をする方法は色々ありますが、以下3点の理由から筆者はオンライン英会話を使った勉強が一番効率が良いと思っています。
- 定期的かつ頻繁に英会話の時間を確保することができる
- 自分の目的に合ったテーマについて話すことができる
- 比較的安い料金で利用することができる
一つ目の理由についてですが、基本的にオンライン英会話は毎日利用することが可能です。また直前の予定変更に合わせて、急遽レッスンをいれることも可能なので、社会人で限られた時間しか使えない人でも最大のアウトプット機会を作ることができます。
二つ目の理由についてですが、オンライン英会話ではレッスンで扱うテーマを自分で決めることができるため、自分の目標に直結したテーマについて毎回話すことができます。
例えば外国人の同僚や友人と英会話をする場合、自分の目標のために扱いたいテーマについてだけ会話することは難しいと思います。オンライン英会話を活用することで、自分にとって最短ルートで英語力を伸ばすことができると思います。
三つ目の理由についてですが、オンライン英会話は比較的物価の安い国の外国人が講師をしていることが多いため、低価格で受講が可能です。
例えば毎日30分英会話を受講する場合、オンライン英会話と実際に対面で授業をする英会話スクールでは費用が大きく変わってきます。
料金比較:オンライン英会話/英会話スクール
■オンライン英会話最大手
レアジョブ:25分のレッスンを毎日(30回)で6380円
■英会話スクール最大手
ベルリッツ:40分のレッスン1回で約6000円
レアジョブ、ベルリッツ
できるだけ費用を抑えつつ、英語力を向上させるのであれば、オンライン英会話はとても理想的だと考えています。
以上の理由から、英会話でのアウトプットをする方法として、オンライン英会話での勉強が最も効率がいいと思います。
筆者自身も英語の勉強を始めた当初は簡単な自己紹介をすることもままならない状態でしたが、約2年ほどオンライン英会話を実施し、毎日30分の英会話レッスンを続けたことで、業務でも使えるレベルまで英語力を伸ばすことができました。
③英会話で出た課題を改善する
ここまで解説してきた「①英語や文法をインプットする」「②英会話でアウトプットする」を行うことである程度あなたの英語力は向上することができます。しかし、より効率的に英語力を向上するためには、「③英会話で出た課題を改善する」ことがとても大切になります。
例えば話したいことがあったのに単語が思い出せず伝えられなかったり、自分の発音が正しくないことで相手に正しく伝わらなかったなど、英会話する中で色々うまくいかないことがあるはずです。
課題を放置せずに改善していくことで、英語力をより高いレベルに持っていくことができます。
私は英会話レッスンを利用する際に、以下のような方法で課題改善をすることができたので、紹介します。
英会話を録音する
一番効果があったのはオンライン英会話の録音です。私は英会話の際、毎回スマートフォンのボイスメモ機能で会話を録音し、レッスン後に録音した音源を聞き返し、うまくいかなかった部分を復習していました。
英会話中は話すことに必死なので自分のミスに気づけなかったりしますが、後から聞き返すことで英会話中に思い出せなかった単語を調べたり、伝わらなかった発音を直したりすることができました。
あと特に録音でよかったのが、英語を話しているときに、文の間に「あー」とか「えー」などのノイズを挟んでいたり、相槌の仕方がしつこかったり、など無意識にしている自分のクセに気づけたことです。
良くないクセをなくすことで、より自然な英語を話せるようになりました。
先生に誤りを指摘してもらう
自分では気づけない誤りを改善していくためには、英会話の先生に指摘してもらうことが効率的です。特に発音や言い回しなど、英語に習熟していないと気付けないような部分は、先生に指摘してもらいましょう。
私は英会話レッスンの前に「発音や言い回しが正しくない場合は教えてください」と伝えてレッスンをしていました。初めのうちは指摘が多く会話がたびたび中断していましたが、改善を重ねることで指摘もあまりでなくなっていきました。
定期的に自分の現在地を確認する
着実に英語力を伸ばしていくためには、定期的に目標に対する自分の現在地を確認することが大切です。日々英会話を続けていると、いつの間にかルーティンワーク化してしまい、自分の目標に必要な部分を鍛えられていないことがあります。
仕事で英語を使うことを目標にしていたのに、気づけばあまり仕事で使わないようなトピックについてばかり話していたり、すでにできることの繰り返しになっていたり、英会話を受けることが目標になってしまっているかもしれません。
定期的に自分の現在地を確認することで、あなたの目標から逆算した時に今必要なことを認識することができ、効率的な学習をし続けることができるようになります。
月に1回程度は振り返りの時間を取ることをお勧めします。
まとめ
ここまで英語ができるようになるために必要な勉強内容とその理由について詳しく解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
私はまったく英語が話せない状態からのスタートでしたが、この記事に書いた内容を実践することで着実に英語力を伸ばすことができました。
この記事が少しでもあなたの英語勉強の参考になればと思います。